気になるSDGsコラム:子供の貧困、教育格差、ヤングケアラー、児童虐待、いじめ、不登校。子供たちを取り巻く状況

2022/07/29

気になるSDGsコラム

子供の貧困、教育格差、ヤングケアラー、親ガチャ、児童虐待、いじめ、不登校。子供たちを取り巻く状況

日本の子供たちにとっての幸せは何なのか?

News
日本の子ども、幸福度調査「世界ワースト2位」隠れた真の問題点とは? 今、考えたい「学力偏重」と「高校生以上の貧困」
https://toyokeizai.net/feature/ict-edu/tag/

今の日本の子供たちに関わるネガティブな言葉がこんなにも多いことに改めて気づきました。かつて日本には「一億総中流時代」がありました。Z世代にとっては「?」な言葉かと思います。高度経済成長期があり、日本が元気だった時代の“日本国民の大多数が自分を中流階級だと考える「意識」を指す、1970年代の日本の人口約1億人にかけた言葉”です。

しかし、すでに「いつの話?」「そんな頃あったの?」と思う現代です。特に子供たちにとっては、厳しい時代になっていると感じざるを得ません。経済格差・教育格差は、子供だけの問題ではないのですが、今の子供たちが子供時代に得られる教育に大きな差が生じていることは現実で、彼らにとってその差が将来を左右する可能性もあります。もちろんどんな時代も、どんな状況でも、それを跳ね返すだけの力のある人はいます。貧しかった時代があったからこそ、成功した人も多いです。恵まれていたからこそ成功した人もいれば、現状に甘えてしまう人もいます。人は平等ではありません。これは、明らかなことです。その不平等のなかでどう生きるかを考えるのが、今の子供たちです。いや、子供たちだけでなく大人もそうかもしれません。
先日読んだニュースも、生まれたときからの不平等はあるにせよ、その人自身が持っている力で変えていけることもある、生きていくなかでの変化は可能だ、と信じたいです。

「置かれた場所で咲きなさい」と言うリーダーは無責任 必要なのは「便所のネズミ」話
https://globe.asahi.com/article/14679867

これこそが多様性なのでは、と思うこともあります。似たような家庭環境に生まれ、似たような教育を受けて育っても、将来をどう考えるか、考えないかによって、まったく違う場所に行きつきます。今いる場所がその人にとって幸せであれば、それが正解なのだと思います。今いる場所に幸せがなければ、あがいて良いと思います。

「金銭的に恵まれた環境」=「幸せ」ではない

今回取り上げたのは、
先進国の子どもの状況を比較・分析するユニセフ報告書「レポートカード」の20年に発表された「レポートカード16」による「幸福度調査」で、日本は総合順位が38カ国の中で20位、精神的幸福度はワースト2位、という結果から考えたことです。

原文では、“ウェルビーイング”日本語に訳した時には“幸福度”を意味する言葉は、とても抽象的です。人の幸せは数値では測ることができません。金銭のあるなし、住んでいる場所、地位や名誉とも限りません。それは人によって違うものです。
しかし、子供はまだ自分が何を幸せと感じるかに対して、自分なりの答えを見つけられていない場合が多く、家庭環境や成績など外から見えるもので判断されがちですし、子供自身もそれでしか判断できないかもしれません。しかし、早い時期に本当に好きなことを見つけた子供は、好きなこと(絵を描く、何かを調べる、自然に興味を持つなどなど)に夢中になっている時間をとても幸せと感じているかもしれません。そうであれば、それは守ってあげたい。ただ注意したいのは、将来に繋がる幸せかどうかは、夢中になるモノの種類と夢中になるなり方です。ゲーム好きな子供は多いと思われますが、誰かが作ったゲームにお金を使って遊ぶことを幸せを感じてしまうと、与えられたものを消費しているだけになってしまいます。そこから、自分なりの工夫ができたら、ゲーム実況をする、このゲームはどんな仕組みか考える、自分もゲームを提供する側になるなど、と思えばその勉強をするかもしれません。学ぶためにはお金が必要ですが、今は学び方にもいくつかの方法があります。YouTubeにも多くの先生がいます。学校に通ったり高い教材を使うだけではないはずです。

ステレオタイプの幸せっぽい道は、多様性と矛盾する

「幸せ」と「楽しい」は、違います。何かを生み出すような夢中になれる何かに出会った瞬間、お金や学力以外の力を持つことができます。
もちろん一般的には、良い学校、良い大学、有名企業が、今も幸せの形のひとつとされているのかもしれませんが、そこにいじめがあったり、企業がブラックだったりしたら、幸せとは遠い現実になります。

子供たちへの教育は、「主体的・対話的で深い学び」といわれるようになり、受け身で学ぶだけではないスタイルを求められています。自ら考えることが出来る人間になることが求められています。
主体的・対話的で深い学びを実現する授業改善の視点について(国立教育政策研究所)
https://www.nier.go.jp/05_kenkyu_seika/pdf_seika/r02/r020603-01.pdf

しかし、教員の長時間労働が原因での教員不足が起きているのが現実。教師になりたいという学生も減っていると言われています。

そんななか、子供たちが「精神的幸福度」を得られるために考えていくことは、学力だけで測らないこと、夢中になれるモノを見つけた子供たちへの支援、できるだけ多くの選択肢を見せること、そして、何より大人たちが幸せに生きることではないでしょうか。

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日本の子ども、幸福度調査「世界ワースト2位」隠れた真の問題点とは? 今、考えたい「学力偏重」と「高校生以上の貧困」
https://toyokeizai.net/feature/ict-edu/tag/

記事執筆:伊藤緑(広報ウーマンネット 代表)