vol.11 林美保子さん:東和不動産株式会社(2010年7月)

東和不動産株式会社 林美保子さん Mihoko Hayashi
1971年名古屋生まれ。大手印刷会社の企画部にて広告ディレクターのアシスタント業務を3年務めた後、マッキントッシュの印刷業界参入に合わせ、フリーでDTPオペレーターを経験。その後、HTML時代のWEBデザイナー、流通チラシのグラフィックデザイナー、エリア誌のエディターなどを経て、広告プロダクション・株式会社美橙に入社。メーカー、流通、学校などあらゆるジャンルのクライアントに対し、販促・宣伝の企画提案を含むクリエイティブディレクターを10年勤める。
2006年「ミッドランド スクエア」竣工後、ショップおよびレストランの広報に就任。現在はメディアへの広報業務と同時に、商業管理室販促グループの一員として、メンバーズカード会員へのPR業務、イベントなどの販促施策も手掛けている。
広報歴:3年

ミッドランドスクエア:http://www.midland-square.com/


新しい仕事に挑戦していく女性


伊藤:こんにちは。昨日は、名古屋での初の広報ウーマンミーティング、本当にたくさんお手伝いいただきありがとうございました。
林さん:いえいえ。でも、本当に多くの人に来ていただいて良かったです。ちょうど名古屋で広報の集まりをできたら、という話が出ていたところだったので、タイミング的にも良かったんです。

伊藤:そうなんですね。そう言っていただけると嬉しいです。人数的にも記者の方もいれたら40名超えてましたし。第2回も必ず開催します。では、さっそくいろいろお聞かせください。
林さん:はい。よろしくお願いします。

伊藤:最初にミッドランドスクエアができたのは、いつになりますか?
林さん:2007年3月6日がオープンなので、今年3周年を迎えて今は4年目ですね。

伊藤:名古屋の駅前にこの規模の商業施設ができるというのは、大ニュースでしたよね。オープン前から関わっていたんですか?
林さん:いえ。ミッドランドスクエアができるという話を聞いたときは、広告プロダクションでクリエイティブディレクターをしていてミッドランドスクエアの仕事に関わりたいと思っていたんですよ。

伊藤:それがご自身がなかに入って広報をすることに!
林さん:そうなんです。知人の紹介なんですが、広報経験のない私にお話が来て正直少し迷いましたが、チャンスだと思って決めたんです。

伊藤:ということはミッドランススクエアの広報が初めての広報のお仕事? いきなり大きな仕事で大変だったのではないでしょうか?
林さん:オープン時の取材対応などはもうどうにもならないくらい大変でしたね。本当にトイレに行く暇もないくらいで、ちょっと席を外して戻ってくると20枚くらい電話メモが貼ってあって。

伊藤:それは取材依頼ですか?
林さん:ありがたいことにそうなんです。それで、折り返し電話をするのですが全然追いつかなくなって、電話をいただいた日に折り返し電話ができないことが本当に失礼だと感じて、東京のPR会社さんにお手伝いをお願いしたんです。それで、電話メモをみんなで分けて電話して、という状況で。

伊藤:正直、この規模の施設がオープンするとなったら、相当な人数で担当しないと間に合わない感じですよね。
林さん:そうなんです。本当に地元名古屋や東京のメディアの方に多数来ていただきました。

伊藤:でも、オープンで終わりじゃないですものね。
林さん:そうですね。1ヶ月くらいは取材の波が続きましたね。名古屋、東京のメディアのあとに、地方のメディアの方からの問い合わせもあって。その後、ゆるやかに通常業務になっていきました。

伊藤:本当にお疲れ様です。でも、ミッドランドスクエアっていろんなショップがあって、今までの名古屋にはないビルですよね。こういうタイプのビルって何っていうんでしょう?
林さん:専門店ビルとでもいいましょうか? お店のラインナップに関しては「奇跡のビル」って呼ばれているんです。東京から出張にいらした方や、東京から旦那さんの転勤で一緒に名古屋にいらした奥様からみたら、東京だと銀座や青山などを回らないと行くことができない店が一箇所に揃っているということで、出張のついで名古屋で購入される方もいらっしゃるようですよ。

伊藤:「奇跡のビル」。素敵ですね。実は私もオープンした年のゴールデンウィークに帰省(伊藤の実家は愛知県です)した時にミッドランドスクエアに来て、kate spadeでバックを衝動買いしました。とっても気に入って、今でも使っているくらいです。名古屋で買う必要がないのに、買いたくなっちゃう感じ。そういう意味では「奇跡のビル」かも。
林さん:そうだったんですね! ありがとうございます!

伊藤:では、お仕事について聞かせてください。オープン時は、オープンということだけで、取材がたくさんあったと思うのですが、今はどんな感じですか?
林さん:私は販促営業というグループのなかで、セールやフェア、イベントの企画をしたり、ショップやレストランの広報をしています。お店の新商品をリサーチして、お店のプレスの方と一緒にリリースを作ったり、それを配信して取材に来てもらえるようにしたり、ということが多いですね。

伊藤:ちなみにショップとレストランは何店舗あるんですか?
林さん:レストランが20店舗で、ショップが40店舗。合わせて60店舗です。

伊藤:それらの情報をすべて把握されているんですね。情報はご自身でビル内を歩いて収集されるんですか?
林さん:もちろんそれもありますが、お店の営業担当から情報をもらったり、Web担当からも情報が集まってきますので、それを元にお店に行ってどういう発信をしていくか決めていきます。お店の規模によってお店側がすべて行う場合と私の方でほとんど行う場合、一緒に行う場合、いろんなケースがありますね。

伊藤:名古屋って4M(松坂屋、三越、名鉄、丸栄)といわれるくらい百貨店文化が強いじゃないですか? そのなかで専門店ビルを広めていくのは大変ではないですか?
林さん:確かに名古屋の人は保守的な方が多いので、最初はなかなか難しい時期もありましたが、情報を発信していくことで、流行に敏感で上質な物をお好みになる方々に足を運んでいただけるようになりました。

伊藤:確かに、ここに来る方は可処分所得が高い方ですよね。
林さん:そうですね。例えばセーター1枚でも、最高級の素材を使用して人気デザイナーがデザインして20,000円というイメージですから。

伊藤:でも、そういう意味ではターゲットが明確ですよね。
林さん:確かに。それに価値を見出していただける方が顧客様ということになっていますね。ミッドランド スクエア メンバーズカードというのがあって、その担当も私が行っているのですがプレミアム会員の方々向けのイベントの企画もしています。

伊藤:そのイベントに呼ばれることってステイタスですよね。
林さん:そう、プレミアム会員様にステイタス性を味わっていただくためのイベントです。 地域性にも合っていると思います。

伊藤:分かる気がします。例えばどんなイベントをされたんですか?
林さん:ビルの地下1階から3階までの貸し切りにして、プレミアム会員の方だけに入っていただきパーティをしたこともあります。

伊藤:とても大胆な!
林さん:そうなんです。でも、そのパーティの様子を参加された方が、Blogに書いてくださったりするので、そういうことでも情報は広がっていきますね。あとは、いろんなコミュニティの方にお声かけをしてプレミアムパーティに来ていただいたりとか。名古屋にも、シラカベーゼやヤゴトジェンヌと呼ばれる方々がいらっしゃって、そういう方々にお声かけしたりもしています。

伊藤:メディアだけでなく、お客様への広報も大切ということですね。ところで、広報のお仕事はミッドランドスクエアに入られてからということですが、その前はどんなお仕事を?
林さん:最初は大手印刷会社で、企画のアシスタントをしていました。でも、自分で何かしたい! という気持ちが強くなって、当時、マッキントッシュが出始めた頃で、それを覚えて自分で仕事をやり始めたんです。プレゼン資料を作ったり写真のスキャンをしたり本当にいろんなことをしましたよ。その後、Webの制作の仕事も受けるようになって。

伊藤:それって、まだ20代の頃ですよね。
林さん:そうですね。25歳くらいの頃でしょうか?

伊藤:すごい! その頃って、OLしながら習い事をするっていうのが、名古屋の女性という気がしますが。
林さん:仕事が好きだったんでしょうね。自分で営業して仕事をいただいて取材もしましたし、デザインもしてコピーも書いてという状態でした。一人ではできなくなって、途中からはアルバイトを雇いました。

伊藤:経営者ですね!
林さん:でも、忙しさと経営の難しさに当時お仕事を一緒にしていた会社に就職することにしたんです。一通りクリエイティブの仕事を学んだ後でしたので、そこではクリエイティブディレクターという立場で仕事をしました。その時にミッドランドスクエアの広報の話を聞いて、新しい世界に飛び込んだんです。

伊藤:さすがフットワークが軽いですね。でも、正直その時すでに30代ですよね。
林さん:そうです。30代も半ばくらいでした。でも、挑戦したいと思って。

伊藤:やはり、始めるタイミングは自分で決めるんですよね。
林さん:そうだと思います。

伊藤:では、プライベートなお話を少しお聞かせください。お忙しいとは思いますが、趣味は何ですか?
林さん:夫婦で旅行に行くことくらいですね。まとまった休みが取れないので国内が多いですが。

伊藤:いいですね~。年に何度も行かれるんですか?
林さん:隔月くらいでしょうか?

伊藤:羨ましいです! 仕事もできてプライベートも充実。なんて素敵な広報ウーマンなんでしょう。今日は本当にありがとうございました。


広報ウーマン24時
6:30 起床。夫の朝食の用意、洗濯、犬の散歩後、新聞、情報番組でニュースをチェックしながら身支度。
8:30 地下鉄にて会社へ。
9:00 新聞掲載記事のクリッピング。メールやFAX、顧客のブログチェック。出版社さんや新聞記者さんからの原稿校正。各担当者や店舗に内容を確認後、原稿のご返却。
9:30 販促グループミーティング。各メンバーとサマーセールの告知方法や、映画タイアップのプレゼントキャンペーン施策についてディスカッション。またメンバーズカードシステム担当から、データ動向をヒアリング。
10:30 営業グループとの合同ミーティング。各フロア担当から新商品やフェアなどをヒアリング。「メガネショップのトランクショー開催」という広報ネタを収集。
11:30 トランクショーのプレスリリースを作成。店舗にチェックを依頼。
12:00 東京の出版社の編集長と営業ご担当者様が来名。レストランフロアにて会食。
13:00 会食後、秋の名古屋特集ページについて、出稿に関する打合わせ。
14:00 全店舗にサマーセールの実施期間や、OFF率、パブ等への公開可否のヒアリングシート配布。
15:00 秋に実施するメンバーズカード会員限定のナイトショッピングについて、広告代理店と打合わせ。イベントに誘致するトークゲストや、運営方法、ドリンクスポンサー、招待状のデザインについて検討。
16:00 プレミアム会員向けの会報誌「My Story」のモデル撮影立ち合い。その後、スタッフミーティング。カンプのデザインとコピーおよび見積をチェック。
17:00 地元テレビ局の情報番組の取材対応。地下1階にある人気のスイーツ店をご取材いただく。ディレクターさんにご挨拶後、スイーツ店の店長をご紹介。撮影立ち合い。
18:00 ショップ&レストランサイトの更新ページのコピーチェック。WEBデザイナーにアップを指示。
19:00 メールチェックや、取材の御礼メール送信し、退社。
19:30 知人のプランナー、エディター、アナウンサーの方々と食事。
23:00 帰宅。入浴。夫とニュースやバラエティ番組などを見ながら、家事、片付け。
24:30 就寝


編集後記
2010年5月31日に、第1回名古屋広報ウーマンミーティングをミッドランドスクエア内のレストランで開催しました。そのとき、お世話になったのが林さんです。クレバーでビューティな広報ウーマンです。そして、それだけでなく、ご自身で道を切り拓いていくというイメージ。私自身が愛知出身ということで共通の話題もあったりで、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。そして、名古屋独特の文化。改めて勉強になりました。林さんにお会いして私ももっとキリリと生きたい。そんな風に改めて思いました。(伊藤緑)